類似点
2016.01.24 発行 P.44
こういった紆余曲折を経て、類にとって榎木くんというのは誰よりも重要で大切で、類に近い人間なんだ、と思ったら2人のことをどうしても描きたくなってしまいこの本を出すに至りました。
こういった本を出すのははじめてで、漠然とした不安もあり、せめて!購入してくださる方全員に!自分で確認をとろう!とお声がけさせていただいていたのですが「これ目当てです!」と言ってくださる方も中にはいらっしゃって、本当にあたたかくむかえてくださってありがとうございました。
さて、内容ですが、極力インタビュー記事やラジオでの話などを取り入れたうえでの2人の歩み寄りみたいなものが描きたい、と色々参考にはしたのですが、もちろん全部が全部そうではありませんし捏造・妄想がふんだんに取り入れられていますのであまり真に受けないでいただけたら幸いです。
どのアイドルもそうかもしれないのですが類のプロデューサーちゃんへの信頼感ってやっぱりユニットのメンバーや友達に対するそれと種類が違うと私は思っていて、それはちょっとした不安をプロデューサーちゃんにだけこぼしたりすることとかから連想してるんですが、現実世界では類に声帯がつくこと、声帯主のことって私達(プロデューサーちゃん達)には絶対言えないことで。プロデューサーちゃんにだけ本音をこぼせていた類が、声がつくことで生まれる不安をプロデューサーちゃんに話せないのはとっても寂しい。類がプロデューサーちゃん相手にちょこっとだけ長電話してしまうのは榎木くんに出会う前に最後に自分だけの声でプロデューサーちゃんともうちょっとだけ話したい、と思ったからだったりします。何の介入もない『自分だけの自分』が失われてしまう物悲しさみたいなのが、声帯がつく前の人にはあって、そこが何だろう、色々な醍醐味だったりするのかもしれないですね。だけど、その寂しさとか不安を、短い間かもしれないけど一緒に抱えてくれるのが声帯さん達であるんじゃないかと思うわけです。圧倒的感謝しかないですね。
また呼び方についてですが榎木くんは結構口に出すときは「舞田」っていうんですけどヨシキくんとか伊東くんにつられると「類」って呼ぶのがおもしろいと思っていて、普通に類と話してるときは「舞田」呼びなんですが最後類に「ミスターえのき」ってはじめて自分の名前を知覚した呼び方をされてつられて「類」って返しちゃった、という設定でかいてました。通じるかな…。
あと一人称ですね。基本的に「俺」なんですけど心開いてないなって時とかよそいきの時とかは結構「僕」を使う方なのでそのへんも意識してたりします。(ので表記ミスじゃない…んです、よ!)
そんなかんじで、かいている側としてはいろいろ考える余地だらけの楽しい本になりましたがいかがでしたでしょうか。少しでもお楽しみいただければ嬉しいです。ここまでおつきあいくださりありがとうございました!