Kamaseinu

類似点



2016.01.24 発行 P.44



お渡し会、リリイベ、諸々のインタビュー記事、ラジオゲスト、ファーストライブ(←ここ太字)と、段階を経て、えのきくんと類のことをずーっと考えていました。以前tumblrにも書いたのですが私は類に声がつくことがすごくこわくて、類に声がつくことで自分の考えてる類が、なんだろう、なんだろうな…違う人になっちゃったらどうしようというか、なんというか…漠然と広い意味で、何もかもがどうなってしまうかわからない大きな不安感があって、理由生の前日は胃がひっくり返るような思いでいました。(今までアイドル達についてきた声帯さん達のことをとっても好きになってしまったのもあって、次はどうかわからないぞ、と期待しすぎないようにいいきかせてたのが、思った以上に大きく自分に響いてしまったのが原因な気もします。)ところがどすこい、声を聞いた瞬間それが全て杞憂とわかり、本当に安心して一瞬でえのきくん達のことを好きになりました。その後お渡し会、リリイベ、315プロナイトゲストと怒濤の2ヶ月が過ぎ、現実世界で頒布された雑誌でも3人がS.E.Mとして掲載され、S.E.Mのことを話してくれて、3人の誠実さが文字になったところを見たら、私から3人への信頼度が爆上がりして、ここまで真剣に類のことを考えてくれている人が類を演じてくれている…!という感謝の気持ちがMAXになったとき、ちょうどファーストライブを迎え、リリイベのときよりずっと類に近付いた榎木くんをみたらいてもたってもいられなくなり、「この人のおかげで類が今こんな広いステージで歌えて踊れてみんなからの歓声を浴びれてピンク色のサイリウムの海を泳げているんだ」と色々なメーターがふりきれました。(それが実は表紙の絵のイメージだったりするのですが、なんとピンクの、なんだ…スカウター?をかきわすれているという痛恨のmiss。)

こういった紆余曲折を経て、類にとって榎木くんというのは誰よりも重要で大切で、類に近い人間なんだ、と思ったら2人のことをどうしても描きたくなってしまいこの本を出すに至りました。

こういった本を出すのははじめてで、漠然とした不安もあり、せめて!購入してくださる方全員に!自分で確認をとろう!とお声がけさせていただいていたのですが「これ目当てです!」と言ってくださる方も中にはいらっしゃって、本当にあたたかくむかえてくださってありがとうございました。

さて、内容ですが、極力インタビュー記事やラジオでの話などを取り入れたうえでの2人の歩み寄りみたいなものが描きたい、と色々参考にはしたのですが、もちろん全部が全部そうではありませんし捏造・妄想がふんだんに取り入れられていますのであまり真に受けないでいただけたら幸いです。

どのアイドルもそうかもしれないのですが類のプロデューサーちゃんへの信頼感ってやっぱりユニットのメンバーや友達に対するそれと種類が違うと私は思っていて、それはちょっとした不安をプロデューサーちゃんにだけこぼしたりすることとかから連想してるんですが、現実世界では類に声帯がつくこと、声帯主のことって私達(プロデューサーちゃん達)には絶対言えないことで。プロデューサーちゃんにだけ本音をこぼせていた類が、声がつくことで生まれる不安をプロデューサーちゃんに話せないのはとっても寂しい。類がプロデューサーちゃん相手にちょこっとだけ長電話してしまうのは榎木くんに出会う前に最後に自分だけの声でプロデューサーちゃんともうちょっとだけ話したい、と思ったからだったりします。何の介入もない『自分だけの自分』が失われてしまう物悲しさみたいなのが、声帯がつく前の人にはあって、そこが何だろう、色々な醍醐味だったりするのかもしれないですね。だけど、その寂しさとか不安を、短い間かもしれないけど一緒に抱えてくれるのが声帯さん達であるんじゃないかと思うわけです。圧倒的感謝しかないですね。

また呼び方についてですが榎木くんは結構口に出すときは「舞田」っていうんですけどヨシキくんとか伊東くんにつられると「類」って呼ぶのがおもしろいと思っていて、普通に類と話してるときは「舞田」呼びなんですが最後類に「ミスターえのき」ってはじめて自分の名前を知覚した呼び方をされてつられて「類」って返しちゃった、という設定でかいてました。通じるかな…。

あと一人称ですね。基本的に「俺」なんですけど心開いてないなって時とかよそいきの時とかは結構「僕」を使う方なのでそのへんも意識してたりします。(ので表記ミスじゃない…んです、よ!)

そんなかんじで、かいている側としてはいろいろ考える余地だらけの楽しい本になりましたがいかがでしたでしょうか。少しでもお楽しみいただければ嬉しいです。ここまでおつきあいくださりありがとうございました!

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